【10月21日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP 2013)第16戦オーストラリアGPは20日、オーストラリアのフィリップ・アイランド・サーキット(Phillip Island Circuit)でMotoGPクラスの決勝が行われ、ヤマハ・ファクトリー(Yamaha Factory)のホルヘ・ロレンゾ(Jorge Lorenzo)が優勝を飾った。

 混沌としたレースを制したロレンゾは、ポイントで首位に立つレプソル・ホンダ(Repsol Honda)のマルク・マルケス(Marc Marquez、スペイン)が失格となったこともあり、年間総合優勝争いでも大きくチャンスを広げた。

 マルケスがレース中盤で義務付けられていたピットストップを怠り、まさかの黒旗を提示されたため、残り2戦となった段階で前年王者のロレンゾが新人のマルケスとのポイント差を18に縮めることに成功した。

 オーストラリアGPのMotoGPクラスは、路面コンディションの影響でタイヤの性能劣化が激しくなる恐れがあったことから、安全面を考慮して本来の26周から19周に短縮して行われた。

 またライダーは大会役員から、タイヤの摩耗が危険なレベルになることを避けるため、10周を終えたところでピットストップを行い、マシンを交換することを義務付けられていた。

 しかしマルケスは必要なピットストップを行わずに次の周回に入ってしまい、失格となった。

 この結果、ロレンゾは1レースでは最大の25ポイント差を詰めて総合優勝争いに生き残り、残る日本GPとバレンシアGPに向かうことになった。

 マルケスは2位のロレンゾに43ポイント差をつけて大会入りし、35年前に米国のケニー・ロバーツ(Kenny Roberts)氏が達成して以来となる、MotoGPクラス参戦初年での年間優勝が目前に迫っていた。

 ここからのマルケスは、ロレンゾと王座をかけて争うことになる。(c)AFP/Robert SMITH