【10月19日 AFP】今週末から再開されるスペイン1部リーグでは、FCバルセロナ(FC Barcelona)ではリオネル・メッシ(Lionel Messi)、レアル・マドリード(Real Madrid)ではギャレス・ベイル(Gareth Bale)が戦列に復帰すると見られ、重要な一週間を控え戦力が揃いつつある。

 FCバルセロナとレアル・マドリードは26日に、バルセロナの本拠地カンプ・ノウ(Camp Nou)で今季最初の伝統の一戦「エル・クラシコ(el clasico)」を控えている。

 さらに週の半ばにはレアルは本拠地でユベントス(Juventus)と、バルセロナは敵地でACミラン(AC Milan)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2013-14)の重要な試合が待ち構えている。

 しかし、まず最初に行われる19日のリーグ再開戦では、レアルが本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)にマラガ(Malaga CF)を迎え、バルセロナは敵地に乗り込んでオサスナ(CA Osasuna)と対戦する。

 ここまでリーグ戦8試合すべてに勝利しているバルセロナは、アトレティコ・マドリード(Atletico Madrid)と並んで首位に立っており、レアルには勝ち点5差をつけている。バルセロナとアトレティコは、今節に勝利すればレアルが1968-69シーズンに達成した開幕9連勝の記録に並ぶ。

 バルセロナのセルヒオ・ブスケッツ(Sergio Busquets)は、大一番が目前に迫った状況での下位オサスナとの試合ということで、集中力を失わないようチームメートに求めている。

「パンプロナ(Pamplona)では簡単な試合にはならないだろうし、まだレアル・マドリードのことは考えられない。ほんの少しでも気を抜いたら、今の順位なんかすぐにひっくり返されてしまう。気を緩めている余裕はないんだ」

「パンプロナで勝って、レアル・マドリードも倒せばリーグ記録を更新できる。そうなれば、順位表の上でも大きな差をつけることができる」

「ただ記録は素晴らしいけれど、シーズンが終わった後のトロフィーを保証してくれるわけではない。レアルに対しては勝ち点で少しだけ上回っているけど、アトレティコからも目を離しちゃいけない」

 けが人が続出していたヘラルド・マルティーノ(Gerardo Martino)監督のバルセロナにとっては、勝利したセルティック(Celtic)戦、レアル・バジャドリード(Real Valladolid)戦を欠場したメッシの復帰以外にも朗報があり、19日の試合ではハビエル・マスケラーノ(Javier Mascherano)とカルレス・プジョル(Carles Puyol)がメンバー入りするとみられている。

 プジョルは膝の手術を受けた3月以降、公式戦に出場していないが、ブスケッツはチームの主将を務めるプジョルのピッチ内外での存在の大きさを強調した。

「プジョルはロッカールームでも重要な存在なんだ。みんなとても喜んでいる。完璧な状態に戻るまでもう少しだし、チームにもすぐに馴染むはずだ」

■レアルはマラガと、開幕から連勝を続けるアトレティコはエスパニョールと対戦

 一方、レアルは19日の予定で一番早い午後の試合となり、復調をみせるマラガに勝利すれば、バルセロナとの勝ち点差を一時的に2まで縮めることができる。

 カルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督が指揮を執るレアルは、素晴らしいとは言いがたい内容ながらも8節を終えて6勝しており、エルチェ(Elche CF)戦、レバンテ(Levante)戦では試合終了間際の得点で勝利を収めた。

 アンチェロッティ監督はイタリア紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)に対し、「ここまでひどい内容の試合がいくつかあったし、バルセロナとアトレティコが勝ち続けていることが、問題をさらに難しくしている」と語った。

「もっと良いプレーをする必要があるし、批判は正当なものだ。ファンには要求があり、また求める権利がある」

「監督として言えることは、マラガ、ユベントス、カンプ・ノウでのバルセロナと続くこの連戦で、より良い試合をお見せするということだ。同時に、コペンハーゲン(FC Copenhagen)とレバンテの試合が我々にとって最低だったと言える」

 レアルでは太ももの負傷によりコペンハーゲン戦とレバンテ戦を欠場したベイルが、先発は不可能だとしても、試合のどこかで起用されるとみられている。

 19日の第9節では、アトレティコもまた開幕からの連勝を伸ばすことを目指し、アウェーでRCDエスパニョール(RCD Espanyol)と対戦する。

 足首の関節に問題があり、スペイン代表のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)欧州予選を回避したダビド・ビジャ(David Villa)も出場可能な状態に戻っており、今季は得点を量産しているディエゴ・コスタ(Diego Costa)も、メッシからリーグ得点王争いのトップを守ることを狙っている。(c)AFP/Kieran CANNING