【10月16日 AFP】イランのアッバス・アラグチ(Abbas Araqchi)外務次官は同国の核開発問題で16日、前日にスイスのジュネーブ(Geneva)で示した新提案が、欧米諸国側にイランの核施設への抜き打ち査察を容認するものだと述べ、先の自身の発言を訂正した。

 イランの核施設への抜き打ち査察を可能にする、核拡散防止条約(Non-Proliferation TreatyNPT)の追加議定書の適用が新提案に含まれているかどうかについて問われたアラグチ外務次官は、国営イラン通信(IRNA)に対し、「最初の段階ではこれらの議題はどれも存在しなかったが、最終段階ではわれわれの(提案の)一部になった」と述べた。

 NPTの追加議定書は、国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)によるイラン核施設への抜き打ちによる強制的な査察を認め、さらに、核燃料サイクルに関連する全ての活動についての情報提供を義務付けている。

 NPT締約国のイランは、2003年から05年にかけて追加議定書を受け入れたが、核開発問題が国連安全保障理事会(United Nations Security Council)で取り上げられたことを受けて、適用を中止していた。(c)AFP