その後、決勝に進出した8選手のうち6人に禁止薬物の使用が発覚した。また、同五輪の米国代表選考会の薬物検査でルイス氏が興奮剤の陽性反応を出していたことも明らかになった。

 ジョンソン氏は数年間にわたってステロイド剤を使用していたことを認めているが、今でもソウル五輪に出場した際は飲み物にステロイド剤を混入されたと、自らの意志ではなかったことを主張している。

 ジョンソン氏のソウル訪問は、陸上界に根強く残る薬物使用の根絶を目的として新たな方策を探るべく行われてきた#ChooseTheRightTrackという運動の一環で、ソウルがツアーの最終目的地となった。

 最近の陸上界はタイソン・ゲイ(Tyson Gay)、アサファ・パウエル(Asafa Powell)、ベロニカ・キャンベル・ブラウン(Veronica Campbell-Brown)といった大物選手のドーピングスキャンダルが続き、揺れている。

 国際陸上競技連盟(International Association of Athletics FederationsIAAF)は、ドーピング違反者に4年間の出場停止処分を科すという新規定を2015年から適用すると8月に発表した。

 同月開催された第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)では決勝進出者1人含める、合計7人の選手から禁止薬物の陽性反応が出ている。(c)AFP