【6月18日 AFP】米政府による個人のインターネット利用を監視する大規模なプログラムの詳細を暴露したエドワード・スノーデン(Edward Snowden)氏(29)は17日、自分を中国の工作員だとみなす説を一蹴した。

 英紙ガーディアン(Guardian)が行ったインターネット上でのインタビューで、なぜ暴露する前に香港(Hong Kong)へ渡ったのかと質問されたスノーデン氏は、「暴露する前からそういう中傷が出てくるのは予期していた」と応じた。そして、米当局者らは自らの違法行為に注目が集まるのを避けるためにそのような主張を行っていると非難し、また「レッド・チャイナ(共産主義の中国)」に向けられた疑惑に型通りの反応しかしていないとして報道メディアも批判した。

 同氏は、米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)の世界的なインターネット監視システムに米国民が引っ掛かってしまうことのないよう保護フィルターが設けられていることは認めたが、その保護は技術上脆弱(ぜいじゃく)で、擦り抜けるのも容易だったと指摘。さらに、「より根本的な話をすれば、米国民の保護というのは概してこの監視システムの持つ力と危険性から世間の目をそらすためのものにすぎない」と論じた。

 さらに同氏は「真実は近づきつつある。それを止めることはできない」と語り、NSAによる個人の電子メールの監視についてさらに詳しい情報を公開していくと述べた。(c)AFP