【5月24日 AFP】米グーグル(Google)は23日、同社が提供する地図サービス「グーグルマップ(Google Maps)」のパノラマ写真閲覧機能「ストリートビュー(Street View)」に、手つかずの自然と種の多様性で知られる南米エクアドル沖のガラパゴス諸島(Galapagos Islands)の風景が加わると発表した。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の世界遺産に登録されているガラパゴス諸島は、進化論で知られるチャールズ・ダーウィン(Charles Darwin)が動植物の調査を行い『種の起源』の着想を得た地とされる。

 グーグルマップの撮影チームがガラパゴス諸島を訪れ、360度のパノラマ撮影が可能なカメラを背負って諸島内を歩き回り、10日間かけて希少な風景を撮影した。馬に乗って活火山の山腹も撮影したという。

 撮影には国際NGOチャールズ・ダーウィン財団(Charles Darwin FoundationCDF)、ガラパゴス国立公園管理局(Galapagos National Park Directorate)、海洋調査団体「カトリン・シービュー・サーベイ(Catlin Seaview Survey)」の協力を得た。
 
 ストリートビュー画像を通じ、生態系が壊れやすいガラパゴス諸島に足を踏み入れることなくバーチャルに探検を体験してもらい、研究や教育のリソースとして役立ててもらいたいと、チャールズ・ダーウィン財団が米カリフォルニア(California)のグーグル本社に働き掛けたことから、今回のストリートビュー撮影が実現した。カトリン・シービュー・サーベイは特殊カメラを用いた海中での高画質パノラマ画像撮影に貢献した。

 チャールズ・ダーウィン財団のダニエル・オレジャーナ(Daniel Orellana)氏は、ガラパゴス諸島の生態系の重要性に関する啓蒙活動と、保護活動のための科学技術の先陣となる絶好の機会だと意義を語った。(c)AFP