【5月24日 AFP】太陽エネルギーのみで昼夜の飛行が可能な世界初の有人ソーラー飛行機、「ソーラー・インパルス(Solar Impulse)」が23日、米国横断計画の2度目のフライトに成功し、最長飛行距離の記録を更新した。

 スイス人の冒険家、ベルトラン・ピカール(Bertrand Piccard)氏とアンドレ・ボルシュベルク(Andre Borschberg)氏が立ち上げたソーラー・インパルス計画は、化石燃料を使わずに何が達成し得るかを示すことが目的。最終目標は、2015年に世界一周を実現することだ。

 主催者の声明によると、同機は今回、アリゾナ(Arizona)州フェニックス(Phoenix)を出発後、18時間21分かけて1541キロメートルを飛行。23日午前1時08分 (日本時間同日午後3時08分)、テキサス(Texas)州ダラス・フォートワース(Dallas-Fort Worth)に着陸した。

 同機は今月3日に米国横断の最初のフライトとして、ピカール氏の操縦によりカリフォルニア(California)州サンフランシスコ(San Francisco)からフェニックスまでを飛行した。また、過去の最長飛行記録は同機が1年前に打ち立てた、スイス~スペイン間の1116キロだった。

 ソーラー飛行機の技術を一般公開するため、今回の旅では到着する各地で最長10日間まで停留する。今後は首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)に向かい、7月上旬にニューヨーク(New York)に到着して、全旅程を終了する。(c)AFP