【3月29日 AFP】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記は29日、米国本土と太平洋地域および韓国内の米軍基地を標的として、戦略ロケット攻撃の準備をするよう指示した。

 金第1書記は深夜に軍司令官らによる緊急作戦会議を招集。この指示について、米軍が韓国で行われた米韓の合同軍事演習に、核兵器を搭載可能なステルス戦略爆撃機「B2」を投入したことへの対抗措置だと明らかにした。

 国営朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)によると第1書記はこの会議で、「米国が『無謀な』挑発を行った場合、北朝鮮軍は米国本土とハワイ(Hawaii)、グアム(Guam)、韓国など太平洋地域の米軍基地に対し、無慈悲に攻撃を行わなくてはならない」と述べたという。

 朝鮮半島の緊張が高まる中、米軍は韓国で28日、「B2」2機の爆撃訓練を実施した。北朝鮮が韓国を攻撃すれば、米国が韓国政府との軍事同盟に基づいて行動することを改めて強調するのが狙いだ。

 金第1書記は、米国が「B2」を発進させたことは単なる軍事力の示威行動を超えており、米国が「何があっても核戦争を始めることを伝える最後通達」になったと主張したとされる。(c)AFP