【2月23日 AFP】インド南部ハイデラバード (Hyderabad)でバイクに仕掛けられた爆弾が2か所で連続して爆発し16人が死亡した事件で、警察は数か月前にこの場所での攻撃の可能性を察知していたことが22日、明らかになった。インド政府の情報活動体制に非難が集まっている。

 2件の爆弾攻撃は21日夜、ハイデラバードのディルスクナガール(Dilsukh Nagar)地区にある映画館とバス停のそばで、ほぼ同時に起きた。インドでは2011年にも爆弾攻撃による死者が出ている。

 犯行声明は出ていないが、事前警告があった事実の発覚を受け、野党勢力からは、全国規模で警戒が高められていたにもかかわらず、治安体制に不備があったとの批判の声が上がっている。

 犯人特定のための現場捜査が進む中、各紙は以前起きた複数の攻撃で犯行声明を出した組織「インドのイスラム聖戦士(Indian Mujahideen)」が事件の背後にいる可能性を指摘している。

 デリー(Delhi)警察のテロ対策責任者はAFPの取材に対し、昨年10月に同組織の構成員2人を尋問したところ、攻撃の可能性についての供述があったと明かした。2人は、デリー、ムンバイ(Mumbai)、ハイデラバード、プネ(Pune)で攻撃のための偵察を行ったと供述。今回の事件の現場となったディルスクナガール地区の名も挙げられていたという。

 インドの情報機関は、隣国パキスタンからの武装グループがムンバイの高級ホテルや鉄道駅で166人を殺害した2008年の事件をはじめ、ここ数年に起きた一連の攻撃の防止に失敗し、失態を演じている。(c)AFP/Rachel O'Brien