【11月28日 AFP】通常サイズのソフトドリンクを1日1本飲む男性は、治療を必要とする前立腺がんの発症リスクが高くなるとするスウェーデンの調査結果が、26日発表された。

 ルンド大学(Lund University)の博士課程で学ぶイサベル・ドラケ(Isabel Drake)さんらの研究チームは、45~73歳の男性8000人以上を対象に、平均15年間にわたり定期健康診断の受診と食習慣の記録を依頼した。

 その結果、330ミリリットルのソフトドリンクを1日当たり1本飲む男性は、治療が必要とされる比較的重い前立腺がんの発症率が40%高いことが分かった。これらのがんは、前立腺特異抗原(PSA)検査で発見されたのでははなく、表立った症状が出て見つかったものだった。

 またドラケさんによれば、治療を必要としないことが多い比較的軽度の前立腺がんを発症する割合は、米やパスタに偏った食事をとる男性で31%、砂糖を多く含む朝食用シリアルを頻繁に食べる男性では38%高かった。なお、中国と日本から米国に移住した人は、自国にとどまった人よりも前立腺がんの発症率が高いことが先行研究で示されている。

 ドラケさんは、食生活の指針を改定するにはさらなる調査が必要だとしつつも、ソフトドリンクの量を控えるべき理由は十分にあると話すとともに、食生活の変化に遺伝子がいかに反応するかをさらに研究することで、特定の高リスク集団にあわせた食習慣ガイドラインの作成が可能になるのではないかと語った。

 この研究の論文は米健康・栄養専門誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション(American Journal of Clinical Nutrition)」に掲載された。(c)AFP