【11月15日 AFP】 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が健康上の問題で外遊を取り止めているのではないかとの臆測が出ている中、ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)首相は14日、大統領は「深刻な」健康問題には悩まされていないと述べた。フィンランドの首都ヘルシンキ(Helsinki)訪問を前に同国メディアのインタビューに答えた。

 ロシアのメディアによると、プーチン大統領はスポーツによるけがが悪化して以来、多くの外遊を延期し、モスクワ(Moscow)郊外にある保養施設に滞在することが多いという。政府は大統領のスケジュールに変更はないと主張している。

 インタビューの内容はロシア政府のホームページに掲載された。この中でメドベージェフ首相は、大統領がスポーツで生じた健康問題を抱えていることを認めたが、詳細について語ることは拒んだ。

 首相は「深刻なことは何もない。ささいだが気に掛けなければならない事は誰にでもある」と述べ、公務によるストレスのため、自身も大統領も運動で緊張をほぐす必要があり、これが時にスポーツ関連のけがにつながることもあると説明した。その上で、「いいですか、誰にも自分の健康に気を配る権利がある。大統領もしくは首相としての任務を果たすことが難しいか、という質問だが、私は、そうだ難しいと答える」と語った。

 9月に開かれたアジア太平洋経済協力会議(Asia Pacific Economic CooperationAPEC)で、プーチン大統領が足を引きずる姿が目撃され、健康に関する臆測が広まった。この時ロシア政府は、大統領はスポーツで負った古傷が悪化しているものの、それ以外の健康状態は良好だと説明していた。(c)AFP