【11月10日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)のロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)は、ファンの要望に応えるべく、バスケットボール殿堂(Basketball Hall of Fame)入りを果たしているフィル・ジャクソン(Phil Jackson)氏のヘッドコーチ(HC)就任へ向けて交渉を進めている。

 レイカーズは10日、複数のメディアの報道と同様に、ミッチ・カプチャック(Mitch Kupchak)ゼネラルマネージャー(GM)とジム・バス(Jim Buss)球団副社長がジャクソン氏と接触し、今後も交渉を継続することで合意したと発表した。

 レイカーズは9日、成績不振によりマイク・ブラウン(Mike Brown)HCを解任しており、現在はアシスタントコーチのバーニー・ビカースタッフ(Bernie Bickerstaff)が暫定的に指揮を執っている。

 レイカーズはブラウンHC解任の当日に行われたゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)戦に101-77で勝利したものの、第3クオーターに入るとスタンドからは「フィル」コールが鳴り響き、ビカースタッフは皮肉混じりに「フィルって誰?」と茶化した。

 ジャクソン氏はヘッドコーチとして、マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏が現役として在籍していたブルズで6回、シャキール・オニール(Shaquille O'Neal)氏やコービー・ブライアント(Kobe Bryant)が中心となって活躍していたレイカーズで3回、ブライアントがエースとして君臨するレイカーズで2回と、率いたチームを合計11回NBAファイナル王者に導いており、プレーオフ敗退はわずか10回という記録を持つ。

 2007年に殿堂入りを果たした同氏は、2011年5月にレイカーズがプレーオフでダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)に敗れた試合を最後に、自ら引退を宣言した。

 カプチャックGMは9日「フィル・ジャクソンほど偉大な人物が監督業に就いていない今、彼を無視することはできない」と語り、ジャクソン氏がHC候補に挙がっていることを示唆した。

 翌10日には、ジャクソンがレイカーズのブライアントといった古株や、新たに獲得したスティーブ・ナッシュ(Steve Nash)、ドワイト・ハワード(Dwight Howard)ら一流選手を率いる指揮官の最有力候補であると報じらている。(c)AFP