【7月2日 AFP】韓国で2日、ソウル(Seoul)の南120キロに政府機能の多くが移転する予定の「ミニ首都」、世宗(Sejong)市の発足式が行われた。式典には世宗の住民とソウルから訪れた政府関係者ら合わせて2000人が出席した。世宗とは、ハングルの制定を行った15世紀の李氏朝鮮の王の名。

 世宗には現在ソウルとその周辺に所在する16省庁と20政府機関が2015年までに移転する予定で、完成までの総工費は22兆5000億ウォン(約1兆5400億円)に上ると見込まれている。

 韓国ではソウルとその周辺都市に人口の約半数近くが密集しており、政府は均衡した国土開発と首都圏の密集緩和を目標に掲げている。だが、世宗への行政機能移転に関しては、通勤時間の長時間化や効率性の低下を生むだけとの批判も出ている。

 もとは故・盧武鉉(ノ・ムヒョン、Roh Moo-Hyun)前大統領が、2002年の大統領選中に発案した計画で世宗を新首都とするものだったが、憲法裁判所が2004年に違憲との判断を下している。(c)AFP/Jung Ha-Won