【6月30日 AFP】米国反ドーピング機関(United States Anti-Doping AgencyUSADA)が29日、元自転車ロードレーサーのランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏をドーピング違反容疑で正式に告発した。

 アームストロング氏が有罪となれば、世界最高峰の自転車ロードレース、ツール・ド・フランス(Tour de France)の7度の優勝が剥奪されることになる。

 USADAが提出した証拠とアームストロング氏の返答が3名で構成された審査団により査定され、満場一致で正式に告発することが決まった。これにより、仲裁委員会の公聴会で裁定が下される事になったが、最終決定はスポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for SportCAS)にまで持ち込まれる可能性がある。

 USADAは声明で「答弁者には、全ての証拠提示と目撃者による宣誓証言を踏まえ、独立した調停団によって判断が下される公聴会で主張する権利と機会がある。USADAは米オリンピック委員会(US Olympic CommitteeUSOC)や全ての五輪関係組織、スポーツ競技者たちに承認され、連邦法に準拠した手続きを踏む」と発表した。

 1999年から2005年までツール・ド・フランス7連覇を達成し、近年はがんの撲滅活動に力を注いでいるアームストロング氏は、現役時代からドーピング疑惑を一貫して否定していた。

 一方USADAは、アームストロング氏が数年に渡りコーチや周囲の人々と共謀して禁止薬物を使用していたと主張している。(c)AFP