【12月28日 AFP】アフガニスタン当局は27日、夫の両親に売春を強要されそうになり、拒んだために殴られて5か月以上トイレに監禁されていた15歳の妻を保護したと発表した。

 サハル・グル(Sahar Gul)さん(15)は26日夜、アフガニスタン北東部バグラン(Baghlan)州にある夫の両親の家の地下で発見された。サハルさんの行方が分からなくなり、実家の両親が警察に捜索願いを出していた。

 管轄署のファゼル・ラフマン(Fazel Rahman)署長によると、サハルさんは殴打されて指の爪をはがされ、腕の骨は折れていたという。事件に関与した疑いで、サハルさんの夫の母親を含む女3人が逮捕された。サハルさんの夫も行方を追われている。

 この10年続いてきたアフガニスタン戦争の間、同国には巨額の国際援助がつぎ込まれてきたが、タリバン(Taliban)旧政権時代と変わらず依然、女性たちの受難が続いていることが今回の事件で浮き彫りとなった。

 バグラン州のRahima Zareefi女性問題担当相によると、サハルさんは7か月前に隣のバダフシャン(Badakhshan)州で結婚したがバグラン州へ連れてこられ、その間、サハルさんの両親は連絡が取れなかった。

 アフガニスタン独立人権委員会(Afghan Independent Human Rights Commission)によると、2010年には1年間で2700件の報告があった女性に対する暴力は、2011年には第2四半期だけで1026件の報告があった。また国際NGOオックスファム(Oxfam)の10月の統計によれば、アフガニスタンの女性の87%が身体的、性的、心理的暴力を受けた経験や、強制的に結婚させられた経験がある。(c)AFP