【11月29日 Relaxnews】景気の先行きは不透明にもかかわらず、一般のチョコレートよりも5倍高い高級(プレミアム)チョコレートの売れ行きが伸び、手作りの高級チーズの人気が高まるとの予測を、オランダの市場分析会社が発表した。ちょっぴりの満足感や、てごろなぜいたく感を味わうために、消費者がこういった商品を買い求めることになるとの分析だ。

 直観に反した考えのようにも聞こえるが、市場調査会社イノバ・マーケット・インサイト(Innova Market Insights)によると、不透明な景気の中で高額の買い物を控えている消費者が、高級食品を求めるようになるのだという。

 一方で、財布のひもを締めておきたい消費者たちは、安売り商品を買い求めることにもなるという。結果として、中間の価格帯のブランドが苦境に立たされることになる、とイノバは予測する。

 イノバは報告書のプレビューで「高級菓子は、景気低迷時のてごろなぜいたく品として正当化することができる。それが健康志向ならなおさらだ」と分析した。

■食品の10トレンド、「プレミアム」や「グリーン」「ピュア」など

 今週パリ(Paris)で開催されている欧州食品成分見本市(Food Ingredients Europe)では、「プレミアム食品の人気上昇」など、10のトレンドが紹介されている。他のトレンドには、グリーンで持続可能な食品や、「ピュア」食品などが挙げられている。

 また、2012年も消費者たちは産地を重視するとみられる。これは地元支援の意味もあれば、食の安全性に対する不安や、特定の国を産地に持つ純正品が欲しいからなどの理由もあり、消費者は産地表示を今まで以上に気にするようになるだろうと、イノバは分析している。(c)Relaxnews/AFPBB News