【10月31日 AFP】(一部更新)31日朝のオセアニア外国為替市場で、円相場は一時、戦後最高値となる1ドル=75円32銭まで急騰した。これを受け、政府・日銀は同日午前、東京外国為替市場で8月以来となる円売りドル買い介入に踏み切った。

 緊急会見した安住淳(Jun Azumi)財務相は、「市場の投機的な動きに対しては断固たる措置を取ると何度も申し上げてきた」にもかかわらず「残念ながら(中略)一方的に投機的な動きが続いていたので、10時25分に介入」するよう指示したと説明した。単独介入だという。介入の規模は明かさなかった。

 債務危機に直面するユーロ圏や世界経済の低迷を背景に、不安定な市場を避けたい投資家らが安全な通貨を求めて円買いに集中している。日本では円高によって輸出業者の利益が損なわれ、東日本大震災から立ち直ろうと努力を続ける輸出産業の競争力が低下するとの懸念が高まっている。(c)AFP