【5月25日 AFP】飛び跳ねるゴキブリに暗闇で光るキノコ、「Tレックス」と命名されたヒルなど――。米アリゾナ州立大学(Arizona State University)の生物種探査国際研究所 (International Institute for Species Exploration)が23日、世界の科学者たちが毎年選ぶ「前年1年間に世界で発見された新種生物トップ10」を発表した。

 凶暴な肉食恐竜「Tレックス」の名を受け継いだのは、体長5センチに満たないヒル。ペルーで男性の鼻の穴の中から取り除かれた。強力なあごと歯を持っていたことからティラノサウルス・レックス(Tyrannosaurus rex)にちなんで「ティラノブデラ・レックス(Tyrannobdella rex)」と名付けられた。

 カナダとスペインのチームは、1912年に大西洋で沈没したタイタニック(Titanic)号の一部から、酸化鉄を食べるバクテリアを発見した。科学者たちは、海底深くにある油田採掘施設や船舶が老朽化した際の廃棄処理に活用できるのではないかと期待を寄せている。

 ブラジル・サンパウロ(Sao Paulo)の森では、世界で約70種しか発見されていない光るキノコの新種が見つかった。非常に小さなキノコで「明るい黄緑色の光を常に発している」という。米オレゴン(Oregon)州のローグ川(Rogue River)でも、冷たい水の中で繁殖する珍しいキノコが見つかった。

 南アフリカでは跳躍するゴキブリが発見された。脚の構造だけではなく、バランスを取るための触角があるところや、目が両脇に付いているところまでバッタによく似ているという。

 インド洋のマスカリン(Mascarene)諸島では、非常に珍しいランであるアングレカムの一種、Angraecum cadetiiに授粉している唯一の生物であるコオロギが特定された。

 マダガスカルの河川や湖などで発見され、「ダーウィンズ・バーク・スパイダー(Darwin's Bark Spider)」と命名されたクモは、これまでに知られているクモより2倍強い糸を作り出し、一例では25メートルの川幅いっぱいに広がる巨大な巣を作っていた。

 この他、新種のアンテロープ、メキシコ湾の深海の底で見つかったコウモリが歩くような動きをするアカグツ類の魚、果物を食べる体長1.8メートルのフィリピンの大トカゲなどがランキングされた。

 1758年以降これまでに発見された生物種は、地球上に存在する生物の2割以下にしか過ぎず、世界にはまだ1000万種もの発見も分類もされている生物がいると考えられている。(c)AFP