【5月5日 AFP】ドイツ・ベルリン(Berlin)のノイケルン市営プール(Stadtbad Neukoelln)で1日、水中オペラ「Aquaria Palaoa」が開幕した。

 発案者は、元水泳選手で歌手に転向したクラウディア・ヘール(Claudia Herr)さんで、主役も務める。10年前、ネオクラシックの列柱が並ぶアールヌーボー様式のプールを訪れた時にアイデアが浮かんだという。

 ストーリーは、若い女性が不老不死の薬を求めて旅をするというもので、ヘールさんはグリーンのイブニングドレスに酸素ボンベを背負った姿でプールに飛びこみ、特殊マイクを通じて水中から歌を披露する。

 南極の氷棚の下で録音された音源にヘールさん自身がクジラの鳴き声のような音をミックスして制作した背景音が、プールのまわりのスピーカーから流れる。黒い衣装を着た男性が演じるシャチやアザラシの合唱隊も登場する。オーケストラは水には入らず、プールのそばに座って演奏するという。

 オペラには気候変動と海洋汚染に関するメッセージも込められており、プールの底にはごみ箱が並べられている。上演は9月17日まで。(c)AFP