【2月28日 AFP】学歴が高くなるほど血圧は低下するという研究結果が27日、医学論文サイトBMC Public Healthに掲載された。

 米ブラウン大学(Brown University)のエリック・ラウクス(Eric Loucks)准教授(公衆衛生)は、循環器疾患の大規模疫学調査フラミンガム(Framingham)研究のフラミンガム第2世代コホート(Framingham Offspring Study)登録者から抽出した約4000人のデータを分析した。

 その結果、17年以上の教育を受けた女性(すなわち、修士号または博士号を取得した女性)は、高校中退の女性よりも、平均収縮期血圧が3.26mmHg低いことが分かった。男性も、大学院進学者は高校中退者より、平均収縮期血圧が2.26mmHg低かった。

 大学院に進学しなかった大卒者にも、これほど顕著な差はなかったものの、大学に行かなかった人と比べて男女ともに血圧が低い傾向があった。

 喫煙、飲酒、肥満、高血圧治療などの要因を考慮しても、高学歴になるほど血圧が低い傾向には変わりなかったという。

 ラウクス准教授は、先進国では高学歴者ほど心臓疾患のリスクが少ないという従来からよく知られていた現象の解明につながる可能性があると述べるとともに、公衆衛生政策では教育機会の拡大にも注意を払うべきだとしている。(c)AFP