【12月31日 AFP】南米コロンビア第2の都市メデジン(Medellin)で葬儀社を経営する男性が、一風代わった派生ビジネスを立ち上げた。「幽霊」たちの実態調査だ。

 ウィリアム・ベタンクール(William Betancur)さんは、「メデジンのビルや家に幽霊がいることは間違いない。昔からそういう話をいくつも聞いてきた。そろそろきちんと調べるべきだと思ったんだ」と語る。

 ベタンクールさんは数週間前から、制服を着用した自社スタッフ4人のチームをメデジン市内と近郊の建物に派遣している。これまでに目撃情報215件、幽霊が写った監視カメラ映像23点が得られたという。

■愛犬の死がきっかけ

 電話や電子メールでも情報を受け付けている。集まった情報をもとに、音や光り方などの外観的な特徴によって幽霊を体系的に分類する計画だ。

 この試みを知ったコロンビア内外の個人や企業から、「任意の場所と幽霊の関係を調べる方法」や「最新型の幽霊検知装置」の売り込みといった電話が毎日のようにかかってくるという。もっともベタンクールさん自身は幽霊ビジネスについて堅実な戦略プランを描いている。「1年ほどかけて調査した後、本にまとめて出版する計画だ。映画やドキュメンタリー・シリーズにするのもいいね」

 ベタンクールさんが幽霊の調査を思い立ったのは、4か月前に死んだ愛犬の霊の存在をはっきりと感じたことがきっかけだった。その愛犬は、今でも幽霊としてベタンクール氏の葬儀社で駆け回っているのだという。(c)AFP