【12月14日 AFP】中国・陝西(Shaanxi)省西安(Xian)近郊の発掘現場から、密閉された容器に入った2400年前のスープとみられる液体が発見された。

 13日の環球時報(Global Times)によると、西安の空港の拡張工事に伴い発掘していた墓から、密閉された小型の青銅製の鼎(かなえ、調理用の容器)が見つかり、中にはスープとみられる液体と鶏の骨が入っていた。液体は青銅の酸化によって緑色に変色していた。

 陝西省考古研究所の劉呆運(Liu Daiyun)氏によると、「スープ」の発掘は中国の考古学史上でも初めてで、戦国時代(紀元前475~前221年)の食生活や食文化の解明につながる重要な発見だという。今後は液体を分析してスープであることを確認し、スープの材料もつきとめる計画だ。

 このほか、同じ墓からはワインとみられる無臭の液体が入った青銅製のつぼも見つかっており、考古学者らは、この墓は地主か将軍の墓ではないかとみている。

 古都として知られる西安では、兵馬俑(へいばよう)など多くの遺物が発掘されている。(c)AFP