【10月14日 AFP】農作物の受粉に利用されるマルハナバチが世界各国で激減しているが、これを食い止めるには花びらにしま模様がある花や赤い花を植えるとよいかもしれないという論文が、13日の英科学誌「New Phytologist」に発表された。

 英バイオ技術研究機関ジョン・インズ・センター(John Innes Centre)の研究チームは、マルハナバチがキンギョソウから蜜(みつ)を集める行動を観察した。キンギョソウは人気の園芸植物で、多くの品種がある。

 どのような花を選ぶかを観察したところ、白やピンクよりも、花びらにしま模様がある花や赤い花を選ぶことの方が圧倒的に多かった。研究者は、「花粉を運ぶ昆虫にとって、しま模様は蜜と花粉がある花の位置を示す目印になる」と話す。

 マルハナバチは、ミツバチ同様、農業において受粉という極めて重要な役割を担っている。こうしたハチたちの経済効果は年間2000億ドル(約16兆円)を超えるという推計もある。ハチは多くの国で激減しており、その原因として生息地の減少、殺虫剤、ウイルス、真菌などが挙げられているが、はっきりしたことはわかっていない。(c)AFP