【9月27日 AFP】イスラエルがヨルダン川西岸(West Bank)で続けていたユダヤ人の入植活動の凍結が27日午前0時、期限切れを迎えた。ぎりぎりまで妥協点を探る交渉が続けられたが、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は、米国や国際社会からの要請を拒否し、10か月間の凍結期限を延長せず、中東和平交渉への影響が懸念されている。

 ネタニヤフ首相は、ヨルダン川西岸での入植再開を支持する一方で、ユダヤ人入植者らには「自制と責任ある態度」を示すよう求めた。パレスチナ側を和平交渉の席につかせたいとの思惑によるものとみられ、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長に対しても、入植凍結終了直後に「歴史的な合意に向けた」交渉の継続を呼びかけた。

 アッバス議長は、これまで入植が再開されれば和平交渉を拒否すると重ねて言明してきたが、入植活動の再開をうけ、10月4日にアラブ各国の外交責任者らと対応を協議すると、AFPの電話取材で語った。また、あらためてイスラエル側に入植活動の凍結を求めた。(c)AFP/Michael Blum