【9月26日 AFP】英労働党(Labour Party)は25日、26日からマンチェスター(Manchester)で始まる年次会議に先立ち、エド・ミリバンド(Ed Miliband)前エネルギー・気候変動相(40)が小差で新党首に選出されたと発表した。

 今回の党首選は、5月の総選挙で大敗した労働党が13年ぶりに下野し、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)前首相が党首を辞任したことを受けて行われた。4か月に及んだ党首選には5人が立候補したが、最終的に50.65%の票を獲得したミリバンド氏が、49.35%だった兄のデービッド・ミリバンド(David Miliband)前外相(45)を破った。

 投票は議員、党員、労働組合員によって行われ、議員と党員の多くはデービッド氏を支持したが、エド氏は労働党の主な資金源である労働組合の支持を得た。

 就任受諾演説でミリバンド氏はトニー・ブレア(Tony Blair)元首相とブラウン前首相の確執によって生じた党内の亀裂を克服して党に結束をもたらすと約束するとともに、財政赤字の削減は必要だが労働者への配慮も必要だとして、早期の財政再建を目指してデービッド・キャメロン(David Cameron)首相率いる保守党と自由民主党の連立政権が進めている厳しい歳出削減策への対案を示すと語った。

 ミリバンド氏は2005年に下院議員に初当選し、ブラウン政権でエネルギー・気候変動相を務めた。ミリバンド氏にとって現政権が進める歳出削減策への対応と、厳しい歳出削減への対応として労組が計画しているストライキを支持するかどうかが大きな課題となる。労働党は26日からマンチェスターで年次党大会を行い、ミリバンド氏は28日に演説して方針を明らかにする。(c)AFP/Robin Millard