【9月21日 AFP】遺伝子組み換え技術を用いて通常の2倍のスピードで成長するよう改良したサケについて、米食品医薬品局(Food and Drug AdministrationFDA)の諮問委員会は20日、さらなる研究結果が出るまでは認可しないよう勧告した。

 このサケは、マサチューセッツ(Massachusetts)州のアクアバウンティ・テクノロジーズ(AquaBounty Technologies)が開発したもので、タイセイヨウサケ(アトランティック・サーモン)に成長の早いキングサーモンの成長ホルモン遺伝子を組み込んでいる。「アクアドバンテージ(AquAdvantage)」と名付けられた。同社は、アクアドバンテージの特徴や成分などについて、「タイセイヨウサケと全く同じ」だとしている。

 FDAは今月初旬、同社提供のデータを基に「遺伝子組み換えサケは人体にも環境にも安全」と結論付け、外部の専門家14人で構成される諮問委員会に諮った。

 諮問委員会は、遺伝子組み換えサケが人体または環境にリスクを与える可能性について、「これまで行われてきた研究では確定的に判断できない」という結論で大方一致した。

 諮問委員会の勧告には法的拘束力はないが、FDAはこれに従うのが慣例となっている。(c)AFP

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