【9月19日 AFP】アフガニスタンでは19日、前日行われた下院選(定数249)の開票が行われている。選挙管理委員会の高官は、まだ最終的な数字ではないとしながらも、全国4632か所の投票所で有権者の約40%にあたる364万2444人が投票したと述べた。

 米軍などの侵攻によって旧支配勢力タリバン(Taliban)が政権の座を追われてから2度目となる今回の総選挙では、武装勢力によるロケット弾を使った攻撃などで少なくとも14人の民間人が死亡した。

 国連(UN)は、武装勢力による攻撃の危険も顧みず投票所に足を運んだアフガニスタンの有権者の「勇気と決意」を称賛する潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長の声明を発表した。欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)も同様のコメントを発表した。

 しかし、選挙違反を調べる不服審査委員会(Electoral Complaints CommissionECC)には、すでに投票開始時間の遅延、脅迫、有権者でない者による投票、選挙人登録カードの不正使用、他人になりすました投票、投票を済ませた人の指に塗るインクの品質不良、投票用紙の不足などの問題があったとの情報が寄せられている。

 選挙監視団体、アフガニスタン自由公正選挙団体(Free and Fair Election Foundation of AfghanistanFEFA)は、投票は治安の悪化や暴力、票の水増しなどの不正の影響を受けたと指摘するとともに、午後4時(日本時間午後8時30分)の投票締め切り直後に始めるべきだった開票作業を、翌日に延ばした投票所もあったとしている。

 22日に暫定開票結果が発表され、最終的な結果は10月31日に発表される予定。(c)AFP/Lynne O'Donnell