【7月30日 AFP】韓国の鄭雲燦(チョン・ウンチャン、Chung Un-Chan)首相は29日、首都機能移転修正法案が国会で否決されたことの責任を取るとして、辞意を表明した。

 鄭首相は、与党が敗北した6月2日の統一地方選直後などに、李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)大統領に対し計3回辞意を伝えたが、慰留されてきた。大統領府のある幹部は、今回は受け入れられる可能性が高いとAFPに語った。

 来月にも、鄭首相の後任人事を含む内閣改造が発表されると見られる。

 鄭首相は、盧武鉉(ノ・ムヒョン、Roh Moo-Hyun)前政権で決まった中央省庁移転計画を白紙撤回させたいという李大統領の意向をくみ、修正案を作成した。元の計画は、省庁の半数をソウル(Seoul)の南に建設中の世宗市(Sejong City)に移転させるという内容だったが、移転の代わりに世宗市を科学・経済・教育のハブ都市に発展させるという内容に変更した。

 前月に国会に提出したが、あっさり否決された。辞意を表明した鄭首相は、「自分が辞任することで、大統領は新たなスタートを切ることができる」と述べた。韓国の大統領の任期は5年で再選はできない。(c)AFP