【5月12日 AFP】12日の世界の金先物相場は、ギリシャの財政危機がユーロ圏に拡大することへの懸念から、安全資産を求める投資家の資金が流入、各市場で最高値を更新した。

 債務危機拡大の懸念を受け、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)が発表した1兆ドル(約93億円)規模の緊急支援措置による楽観的反応が消えてユーロ売りが進んだ一方、香港(Hong Kong)では金先物が午前中に一時1オンス=1235.50ドルに達した。その後ロンドン(London)市場でも取引の早い時間帯に1オンス=1239.00ドルをつけた。

 ダウ・ジョーンズ・ニューズワイヤーズ(Dow Jones Newswires)の取材に答えた三菱UFJ信託銀行(Mitsubishi UFJ Trust and Banking)の外国為替チーフディーラーは、ユーロ圏の信用危機の規模について投資家たちは当初考えていたよりずっと大きいと見ており、「誰にも積極的にユーロを買う理由がない」状態だと解説した。(c)AFP

【図解】香港金先物相場の金価格