【4月21日 AFP】映画「007」シリーズ第23弾の製作が、負債を抱えた製作元MGMの先行きの見通しが立たないことから、無期限に延期されることになった。製作に携わる英イーオン・プロダクション(EON Productions)のプロデューサー、バーバラ・ブロッコリ(Barbara Broccoli)氏とマイケル・ウィルソン(Michael Wilson)氏が20日、明らかにした。

 製作の再開時期や公開時期については不明だという。

 MGMは「007」シリーズや「ピンク・パンサー(Pink Panther)」シリーズなどを手がける映画会社だが、多額の負債に苦しんでいる。

 先月末には、約37億ドル(約3400億円)の負債の返済期限を5月14日まで延期することが認められた。MGMはこれより前に、買収に関する複数のオファーが来ていることを明かしている。

 ジェームズ・ボンド(James Bond)を演じるダニエル・クレイグ(Daniel Craig)は、別作品の撮影のために滞在中のカナダから、「バーバラとマイケルの決断を全面的に信じている。できるだけ早い製作再開を期待する」とコメントを出した。

 クレイグはこれまで、『007/カジノ・ロワイヤル(Casino Royale)』と『007/慰めの報酬(Quantum of Solace)』の2本のシリーズでボンドを演じ、新作は2011年か12年に公開される予定だった。(c)AFP