【2月10日 MODE PRESS】「ケイト・モス・フォー・ロンシャン(Kate Moss for LONGCHAMP)」コレクションのデザインに際し、ファッション・アイコンとして絶大な人気を誇るモデルのケイト・モス(Kate Moss)にスペシャルQ&Aを実施。尊敬するデザイナーからお気に入りのアイテムまで、自身のスタイルやファッションについて尋ねた。

-ご自身のスタイルを定義すると?
K:私のスタイルは、リラックスしていて堅苦しさのないかなりくつろいだもの。何を着ていても、夜にドレスアップするときでさえ、できるかぎり心地よくありたい。基本的に、いざとなったら走れないと。4インチ(約10cm)のヒールで階段を賭け上がれるようにもなりましたよ。


-最初にファッションに興味を持ったのはいつか、覚えていますか?
K:まだ学校に通っていた13歳くらいのときに、「キャサリン・ハムネット(Katharine Hamnett)」のブーツを買いました。そのとき初めてファッションを意識したのではないかと思います。私が住んでいたクロイドンにはデザイナーストアなんてなかったので、チャリティバザーに行って袋一杯の服を1ポンドで買ったり、母の持っていた70年代の服からミニスカートを作ったりしました。まさに必要は発明の母ですね。

-多くの人にとってスタイル・アイコンであるあなたにとってのスタイル・アイコンは誰ですか?
K:ジュリー・クリスティ(Julie Christie)です。60年代から70年代、ウォーレン・ベイティ(Warren Beatty)とデートしているときの彼女の装いは全部好きです。少しヒッピーっぽくて、ちょっと「はずれて」いる感じがいつもすごくかっこ良かった。イギリス人のスタイルは他の国に比べると洗練されていないけれど、私はその一風変わった雰囲気が好きです。

-ファッションの仕事をしてきた中で一番よい思い出は?
K:ジョン・ガリアーノ(John Galliano)のショーに尽きます。特に良かったのはペールピンクのストライプ地のクリノリンのドレスを着た時。ジョンがランウェイの上で、「キミはプリンセス。たった今お城から逃げ出してきたところ。今は狼に追いかけられている」という具合にモデルが誰になりきるのか設定を話すのです。サウンドトラックで狼の遠吠えが流れて、ジョンはモデルを舞台に送り出して叫ぶんです。「逃げろ、ケイト、逃げるんだ!狼から!」って。最高の経験でした。

-あなたのキャリアに最も大きな影響を与えてきたのは誰ですか?
K:ファビアン・バロン(Fabien Baron)がとても大きな存在です。「ハーパース・バザー(Harper's Bazaar)」に私を出してくれて、カルバン・クラインとの繋がりを作ってくれ、今も一緒に仕事をしています。もし彼がいなかったら私はどうなっていたか全くわかりません。彼はとても早い段階から私の可能性を信じてくれました。コリン・デイ(Corrine Day、ファッションフォトグラファー)もそうでした。

-ご自身の広告キャンペーンやファッションフォトの中で一番の自信作は?
K:カルバン・クライン オブセッションの広告キャンペーンです。当時私のボーイフレンドだったマリオ・ソレンティ(Mario Sorrenti)が撮影し、私は17歳、彼は21歳でした。このキャンペーンは、スタイリストも、ヘアやメイクアップ担当者も抜きである島に送り込まれ2人だけでクリエイトしました。このキャンペーンはとても長く、8年間も使われたんですよ。  私のキャリアの一つ一つの段階にそれぞれハイライトがありましたが、この4年間でロンシャンとの間に築いてきた関係には本当に満足しています。ロンシャンのイメージと私のイメージが、8回のキャンペーンを通じて共に進化して、今、このコラボレーションを実現できたのです。

-過去から現在を含め、一番尊敬するデザイナーは?
K:イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)、マダム・グレ、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)、ジョン・ガリアーノ、ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)は私の憧れです。

-ワードローブの中でお気に入りのアイテムは?
K:ガリアーノが私の21歳の誕生日にプレゼントしてくれたドレスです。ワードローブの中で一番大事にしている一つです。ペールブルーでフルレングス、シルククレープのバイアスカットドレスです。パネルが入っていて後ろに小ぶりのトレーンも付いてます。とても着やすく、何度も繰り返し着ています。

-絶対必要なファッションアイテムは?
K:小さなブレザーなしではいられません。とても気に入っているものがあったのですが、飛行機の中かどこかに置いてきてしまって。最近私のアシスタントが、スコットランドのディベンハムズで、7才の男の子用のスクールブレザーを見つけてくれました。今は5着くらい持っていて、始終、本当にいつでも着ています。

-それでは、絶対着ないアイテムは?
K:パフボールスカートです。ファッションの流行に何が起ころうとパフボールスカートだけは絶対に遠慮します。

-美しさを保つ日課は?
K:他の人と同じです。特別なことは何もしていませんが、ジュースに凝っています。できるだけたくさん野菜をとるよう心がけ、以前よりもお肉を食べる量を減らしています。

-メイクアップアイテムの中で一番大事なのは??
K:マスカラとブラックのアイライナーです。口紅は塗らず、リップバームを使っています。(c)MODE PRESS