【1月30日 AFP】ペルーのマルティン・ペレス(Martin Perez)通商観光相は29日、マチュピチュ(Machu Picchu)遺跡近郊で集中豪雨により発生した洪水や土砂崩れで25日から取り残されていた観光客の救出を完了したと発表した。

 同相によると、マチュピチュとその登山口がある近郊の村、アグアスカリエンテス(Aguas Calientes)にいたすべての観光客を救出したという。26日からの4日間で延べ米国が提供した6機を含む12機のヘリコプターが延べ276回の飛行を行い、合計で約3500人を搬送した。

 アルゼンチン、ブラジル、英国、チリ、フランス、メキシコから訪れていた若いバックパッカーら一部の観光客は地元住民を助けたいとして現地にとどまり、増水したビルカノタ(Vilcanota)川沿いに土嚢を積むなどの作業を手伝っている。ペレス通商観光相は、そのような人も今後全員救出する方針だと述べた。

 当局の発表によると約2万5000人が今回の洪水の影響を受け、これまでに7人が死亡している。政府はアグアスカリエンテスに食料1トンと、空になった現金自動預け払い機に入れる40万ドル(約3600万円)の現金を送った。

 マチュピチュ遺跡は毎年40万人以上の観光客が訪れる南米有数の人気観光地。寸断された鉄道の復旧には2か月ほどかかるみられているが、アラン・ガルシア(Alan Garcia)大統領は2か月は長すぎるとして、観光客をヘリで輸送する可能性にも言及した。(c)AFP