【1月26日 AFP】エチオピア航空(Ethiopian Airlines)のボーイング(Boeing)737型機が地中海に墜落した事故で25日、墜落現場周辺で行われた大規模な捜索で複数の遺体が発見された。だが生存者は発見されておらず、乗員乗客90人の生存は絶望視されている。

 エチオピア航空409便は、レバノン・ベイルート国際空港(Beirut International Airport)を離陸直後の同日午前2時37分(日本時間午前9時37分)に連絡が途絶え、同空港南方ナーメ(Naameh)沖2.5カイリの海上に墜落した。当時は荒れた天候だった。

 レバノンのタレク・ミトリ(Tarek Mitr)情報相は、「関係者の話を総合すると、破壊工作などを示すものは何もない」と述べ、墜落は悪天候が原因だとするミシェル・スレイマン(Michel Sleiman)同国大統領やエリアス・ムル(Elias Murr)国防相と同様の見方を示した。

 ムル国防相はテレビ番組のインタビューで、「管制塔の録音記録によると、管制官はパイロットに嵐を回避するよう指示したが、事故機は逆の方向に進んでいった」と説明。事故機は何らかの理由で管制官の指示に従うことができなかったとの見方を示したが、「何が起きたのか、不可抗力だったのかは不明だ」と語った。

 救助隊によると、現場周辺では25日夕方までに少なくとも24人の遺体が収容された。この中には3歳の子ども1人の遺体も含まれているという。(c)AFP/Jocelyne Zablit