【12月31日 AFP】世界最速時速350キロの営業運転速度で走る、26日に開業したばかりの中国の高速鉄道が、乗客の喫煙が原因で発車直後に急停止する事態が起きた。

 中国南部の主要都市、広州(Guangzhou)と中部の武漢(Wuhan)の間を結ぶ高速鉄道のトイレで29日、乗客の男性がタバコに火をつけたところ、煙に火災警報装置が反応した。

 翌日の国営新華社(Xinhua)通信によると、まだ列車は広州駅内にいたため停止し、安全確認の末、2時間半後に無事発車した。ほかの列車数本の運行にも遅れが生じた。タバコを吸った乗客は、警報装置が鳴る前にいなくなっていた。

 同高速鉄道を運行している広州鉄路集団公司(Guangzhou Railway Group Corporation)の広報は「広州-武漢高速鉄道の車内で喫煙は厳重に禁じられている。たばこをつければ警報装置が反応するだけでなく、機器や装置に実際に支障が生じかねない」と語った。

 この高速鉄道は、従来7時間30分以上かかっていた武漢と広州間1069キロを3時間で結び、所要時間を大幅に短縮した。中国政府はさらに広州から北京(Beijing)まで鉄道網を拡張する計画だ。(c)AFP


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