【9月1日 AFP】健康な人が心臓発作を防ぐ目的で毎日アスピリンを服用する場合、逆に体に悪い影響を及ぼす可能性があるとする研究結果が、30日発表された。

 英エディンバラ(Edinburgh)の末梢血管疾患予防機関「Wolfson Unit for Prevention of Peripheral Vascular Diseases」は、動脈硬化性疾患を抑制するためのアスピリンの定期的な服用について、50歳から75歳までの男女3350人を対象に調査を実施。その結果、健康な人、つまり心臓病の症状や心臓病の病歴がない人では、服用による出血のリスクが無視できないことがわかった。

 英心臓基金(British Heart Foundation)のピーター・ウェイスバーグ(Peter Weissberg)教授は、アスピリンの定期的な服用について、「狭心症や心臓発作など動脈疾患の症状がある患者では、他の症状の発生を防ぐ効果があるが、こうした疾患がない人では出血のリスクの方がまさってしまうため、アスピリンは服用すべきではないだろう」と話す。(c)AFP