【8月19日 AFP】転移性の乳がんへのエストロゲンを抑える従来の治療が効かない場合、少量のエストロゲンを投与すると効果的な場合がある――ワシントン大学医学部(Washington University School of Medicine)がこのような論文を18日の米医師会誌「Journal of the American Medical AssociationJAMA」に発表した。

 転移性の乳がんについては、エストロゲンを抑える薬による治療が一般的だが、今回発表された研究結果は、部分的に正反対のことを行うと効果が上がる可能性を示している。

 従来の治療が効かなかった患者を対象にした同大の実験によると、エストロゲンレベルを上げるという新しい試みは、患者の30%、約3人に1人に効果を発揮したという。

 エストロゲンレベルを上げると、通常は頭痛、腹部膨満、乳房の圧痛、体液貯留、吐き気やおう吐といった副作用があるが、ほかの治療法と比較するとその副作用は軽いという。(c)AFP