【5月7日 AFP】イスラエル当局は5日、盗掘グループの捜査の過程で拘束したパレスチナ人の男2人から、約2000年前の貴重なパピルス文書とみられる紙片を押収した。この文書は過去に盗掘されたものだとみられている。イスラエル考古学庁(Israel Antiquities Authority)の盗難防止部門責任者アミール・ガノール(Amir Ganor)氏が明らかにした。

 文書は、「死海文書(Dead Sea Scrolls)」や納骨堂、ひつぎなどに記されている書体の古代ヘブライ語で書かれている。文書の最初の部分には、「4年イスラエル破壊へ」と書かれているという。

 これは、この文書を書いた人物がエルサレム(Jerusalem)の第2神殿(Second Temple)が破壊されたことを指しているのなら74年、バル・コクバ(Bar Kokhba)の反乱後のユダヤ国家の崩壊を指しているのであれば139年のことだとみられている。

 また、文書には複数の人物の名前は書かれているほか、夫を亡くした女性の資産についての法律の記述も見られるという。

 ガノール氏によると、文書は偽造されたものかどうかを確かめるため、今後、研究所で分析が行われるという。(c)AFP