【4月30日 AFP】韓国・ソウル大学(Seoul National University)の研究チームは29日、「赤色に光る」クローン犬の作製に成功したと発表した。「世界で初めての遺伝子組み換え犬」だという。

 赤い子犬を意味するルビー・パピー(Ruby Puppy)から取って「Ruppy」と名付けられた4匹のビーグル犬は、赤色蛍光タンパク質の遺伝子を持ち、暗闇で紫外線をあてると赤く光る。日なたでも、皮膚や爪はピンク色を帯びて見える。

 李柄千(Lee Byeong-Chun)教授率いる研究チームは、まずイヌの線維芽細胞に赤色蛍光タンパク質を含むウイルスを感染させ、このウイルスの遺伝子が線維芽細胞の核に侵入するようにした。

 次にこの核を、別のイヌの、あらかじめ核を除去しておいた卵細胞に注入。このようにして作製されたクローン胚(はい)を「代理母」に移植した。

 クローン犬は、2007年12月に6匹のメスが誕生したが、うち2匹は死亡したという。

 李教授は、人間の病気に関連した遺伝子を研究目的でイヌに移植するといったことが可能になるだろうと語っている。(c)AFP