【3月30日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、29日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)のインタビューで、4月2日の主要20か国・地域(G20)緊急首脳会議(金融サミット)で、世界的な金融危機への対応策をめぐり欧州と意見が真っ二つに分かれるのではないかとの疑問を否定した。

 オバマ大統領は、「危機を前にして、結束を示す強いメッセージを打ち出すことが最も重要だ」と語った。

 オバマ大統領は、ドイツやフランスが拒否している大規模な資本注入と、新たな金融規制のいずれか一方で経済危機が解決することはないと主張し、「景気刺激策と規制の両方のアプローチが必要だ」と述べた。

「目の前の問題に取り組まなければならない一方で、こういった危機の再発を防止するための対策に乗り出す必要もある」(オバマ大統領)

 これに先立ち、ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は、ドイツへの追加の資本注入を決めるつもりはないとの考えを示していた。

 しかし、オバマ大統領は、景気刺激策と規制の両方のアプローチがともに必要であることについて、メルケル首相とフランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領と合意に達したと述べ、「景気刺激策については、貿易・経済成長の促進のための行動方針を決めた協定が結ばれる」と語った。

 一方、フィナンシャル・タイムズが入手した金融サミットの声明草案によると、保護主義の防止があらためて表明された一方で、G20による景気刺激策については漠然としたものとなっているという。(c)AFP