【11月23日 AFP】出会いを求める男女のためのサイトを運営する米国のオンライン・デートサービス企業「eHarmony(イーハモニー)」が、同サイトを性差別的と訴えたニュージャージー(New Jersey)州在住のゲイの男性と和解し、パートナーを探す同性愛者のためのサイトを立ち上げることに合意した。

 ニュージャージー州検事局が19日に発表した和解合意によると、この和解に基づきeHarmonyは2009年から同性のパートナーを探す人のためのオンライン・サービスを開始する。同局人権課によるとeHarmony側は「『男性を探す男性』、『女性を探す女性』のための新サービスの提供」を2009年3月31日までに開始することで合意した。

 また同社は、異性愛者向けのデートサイトで使用されているのと同じか同等の技術を同性愛者向けサイトの利用者にも提供することに合意した。

 eHarmonyに対し、性差別的だと訴えを起こしていたのはニュージャージー州に住むゲイの男性で、訴えから今回の和解までに3年以上が経過した。同州検事局では調査を実施し2007年に、男性からの訴えを支持するに相当な根拠があると判断を下した。

 カリフォルニア(California)州パサデナ(Pasadena)に本社を置くeHarmonyは2000年、米国の保守系キリスト教団体「フォーカス・オン・ザ・ファミリー(Focus on the Family)」とつながりの強い臨床心理士のニール・クラーク・ウォーレン(Neil Clark Warren)氏が創業した。米国外ではオーストラリア、英国、カナダで事業展開している。

 同サイトでは「適合性整合システム(Compatibility Matching System)」と呼ばれる同社が特許を持つシステムを使っており、毎日米国内で236人の同サイトの利用者が結婚しているとうたっている。(c)AFP