【11月18日 AFP】(一部更新)バーレーンのアブドラ・ビン・ハマド・ハリファ(Sheikh Abdulla bin Hamad Al Khalifa)王子が17日、米有名歌手のマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)さんを、契約不履行で470万ポンド(約6億8000万円)の返済を求める訴えを、ロンドン(London)の高等法院に起こした。

 王子の弁護人によると、王子は、2005年の児童性的虐待裁判の後、経済的に貧窮していたジャクソンさんを金銭面で援助していたという。ジャクソンさんのスタッフからの依頼で、「ネバーランド」公共料金として3万5000ドル(約340万円)を、その後も100万ドル(約9600万円)を支払ったこともあった。そのほか、ジャクソンさんの裁判費用220万ドル(約2億1000万円)も含め、王子がジャクソンさんのためにさまざまな支払いを立て替えていたと、弁護人は主張している。

 王子はさらに、ジャクソンさんのミュージシャンとしてのキャリアを復活させようと、独自のレーベルでCDのリリースを予定していた。レコーディングは児童性的虐待裁判が結審した翌日に実施され、作詞作曲は王子が担当。このCDの売り上げを2004年のスマトラ島沖地震による津波の被害者救済のために寄付する予定だったと、王子は述べている。ちなみにこの曲は、法廷で公開される予定だ。

 王子は、こうしたプロジェクトのためジャクソンさんに事前に支払っていた必要経費、470万ポンド(約6億8000万円)の返済を求めて、今回の訴訟を起こしたという。

 一方、ジャクソンさんは王子から受け取った金銭は「贈り物だった」として、王子の主張を否定している。裁判所に出廷していないが、ロサンゼルス(Los Angeles)からテレビ電話で参加。「王子は誤解している」などと述べ、2人の間には契約が成立したプロジェクトは1つもなかったと反論している。(c)AFP