【10月7日 AFP】マリの首都バマコ(Bamako)に6日、欧州連合(EU)初のアフリカ移民のための情報センターが設立された。設立式には、マリのアマドゥ・トゥマニ・トゥーレ(Amadou Toumanu Toure)大統領と、フランスのブリス・オルトフー(Brice Hortefeux)移民・国家アイデンティティー相がEU高官らとともに出席した。

 マリは、豊かな暮らしを夢見て欧州への移住を希望するアフリカ人にとって、有数の中継点となっている。この「移民情報管理センター(Centre for Migration Information and ManagementCIGEM)」は、移民希望者にアドバイスを与えるだけではなく、本国に帰還した移民の復帰支援もする。オルトフー氏は開設に当たり「欧州への不法移民が減るだけではなく、合法的な入国を目指す人々を援助できると期待する」と語った。

 西アフリカから欧州への不法移民は、年間で数万人に上る。

 マリでは全人口の三分の一にあたる約400万人が海外に居住しており、移民からの送金額はマリのGDPの約10%を占める。大半はコートジボワールやセネガルにいるが、約20万人が欧州に移住している。なかでも旧宗主国のフランスに12万人が住むが、うち合法的な移民は4万5000人程度で、その大半が低賃金労働で生計をたてている。(c)AFP/Serge Daniel