【8月5日 AFP】中国北西部・新疆ウイグル(Xinjiang Uighur)自治区のカシュガル(Kashgar)で4日朝発生した武装警察への襲撃事件を取材していた日本人の記者とカメラマンの2人が、武装警察に身柄を拘束され、暴行を受けた。

 この事件に関し、カシュガル市の武装警察および外交担当局幹部が5日、2人の記者に謝罪したと、国営新華社(Xinhua)通信が報じた。記者らを拘束したのは国境警備を行っていた警官隊だったとしている。

 同日、町村信孝(Nobutaka Machimura)官房長官は「関係当局への情報収集に努め、事実であれば中国側に強く抗議する。事実であることは間違いないと思っている」と述べていた。

 東京新聞(Tokyo Shimbun)によると4日夜、同社写真部の川北真三(Masami Kawakita)カメラマン(38)が、カシュガルの路上で取材中、武装警察に拘束され、けられるなどの暴行を受けた。2時間ほど後に釈放されたという。

 また、日本テレビ(Nippon Television Network)も、同局系列NNN中国総局の勝田真司(Shinji Katsuta)記者(37)が拘束され、地面に顔を押しつけられるなど、中国警察から暴行を受けたと発表した。同記者は2時間程度拘束された後、さらに1時間程度、滞在先のホテルで尋問されたという。

 日本テレビ広報担当によると、中国側は記者に対し、軍事施設の撮影を禁じている点を指摘したという。記者が取材していた場所から約50メートル先には軍事施設があり、そうした状況から何らかの混乱が生じたようだと発表していた。(c)AFP