【8月3日 AFP】オーストラリア民間航空安全局(Civil Aviation Safety Authority AustraliaCASA)は3日、この2週間で3回も飛行中の事故を起こした豪カンタス航空(Qantas Airways)に特別調査を行うと発表した。

 CASAのピーター・ギブソン(Peter Gibson)報道官によると、調査は2週間にわたって実施される。

 今までに一度も墜落事故を起こしたことがないカンタス航空は高い安全性を誇っていたが、頻発する事故を受け同社の安全性に対するイメージは傷ついた。

 ギブソン報道官はAFPに対し、調査の重点対象がカンタス航空の高レベルのシステムや手続きになるとして、CASA高官のミック・クイン(Mick Quinn)氏が指揮することになると述べた。また、今までに同社がそういった調査の対象になったことはないとした。

 カンタス航空は2日、シドニー(Sydney)発マニラ(Manila)行きのボーイング(Boeing)767型機が飛行中に油圧系統の油が漏れているのが確認されシドニーへ引き返した。

 7月25日には、香港(Hong Kong)経由で豪メルボルン(Melbourne)へ飛行中のカンタス航空ボーイング747-400型機が、酸素シリンダーの爆発が原因と見られる衝撃で機体に穴が開き、マニラ空港に緊急着陸した。また7月28日には、カンタス航空ボーイング737-800型機が、車輪を格納する扉が閉まらなかったためアデレード(Adelaide)に引き返していた。

 オーストラリアでは一連の事故の前から、航空機の整備を外国企業に外注することについて品質面の疑問を投げかける報道が度々なされていた。(c)AFP