【7月31日 AFP】(記事更新)スペイン・リーガエスパニョーラ1部のFCバルセロナ(FC Barcelona)は、リオネル・メッシ(Lionel Messi)が31日にアルゼンチン五輪代表チームに合流するため中国へ向かうことを発表した。

 バルセロナの声明によると、現地30日にフィレンツェ(Florence)で行われたイタリア・セリエAのフィオレンティーナ(Fiorentina)との親善試合に出場したメッシは、バルセロナのスタッフと共にイタリアから出発したとしている。

 五輪代表に選出したアルゼンチンサッカー協会(Asociacion del Futbol ArgentinoAFA)と欧州チャンピオンズリーグ2008-09(UEFA Champions League 2008-09)の予備戦3回戦を控えチームに引き止めておきたいバルセロナとの争いの渦中にいるメッシは、国際サッカー連盟(FIFA)が23歳以下の選手を北京五輪に派遣することは義務であるとの裁定を下したことを受けて「FIFAが僕が合流しなければならないというのならば、スポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for SportCAS)の裁定を待たずに合流する」と話していた。

 バルセロナがFIFAの裁定に対しCASに訴える意向を示していたことについてメッシは「もしCASがバルセロナに戻ってこなければならないというのならばそうするよ。だけど、当面はアルゼンチン代表として仲間と一緒にいたい」と話している。

 これによりメッシは、8月3日にシカゴ(Chicago)でメキシコ・プリメーラディビションのCDグアダラハラ(Club Deportivo Guadalajara)と、6日にニューヨーク(New York)でメジャーリーグサッカー(Major League SoccerMLS)のニューヨーク・レッドブルズ(New York Red Bulls)と対戦する予定だったバルセロナの米国ツアーを欠場することになる。
 
 五輪がFIFAの公式日程に組み込まれていないことについて、ドイツ・ブンデスリーガ1部のヴェルダー・ブレーメン(Werder Bremen)やシャルケ04(Schalke04)、バルセロナがFIFAの見解に疑問を呈したことを受け、FIFAは五輪出場のために選手を派遣することは義務だと通達していた。ブレーメンはジエゴ・リバス(Diego Ribas)、シャルケはラフィーニャ(Rafinha)をブラジル代表に招集され不満を露わにしていた。

 この問題についての最終決定を言い渡すと考えられていたCASは、30日に五輪委員会とプロサッカークラブ間を仲裁する権限は持ち合わせていないと主張している。(c)AFP