【7月28日 AFP】2008年の野球殿堂入り(Baseball Hall of Fame)の表彰式典が27日に行われ、元救援投手のリッチ・ゴセージ(Rich Gossage)氏や、長年にわたって監督を務めたディック・ウイリアムズ(Dick Williams)氏らが出席し、故人4人と共に殿堂入りを果たした。

 ゴセージ氏は75%以上の得票率が必要とされる全米野球記者協会(Baseball Writers Association of AmericaBBWAA)の投票で1月に資格を得て9度目の挑戦にして殿堂入りを決めており、1988年に最後の指揮を執ったウイリアムズ氏はベテランズ委員会により選出されている。

 また、元MLBコミッショナーのボウイ・クーン(Bowie Kuhn)氏、元ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)のオーナー、ウォルター・オマリー(Walter O’Malley)氏、元ピッツバーグ・パイレーツ(Pittsburgh Pirates)のオーナー、バーニー・ドレイファス(Barney Dreyfuss)氏、セントルイス・カージナルス(St. Louis Cardinals)や現アトランタ・ブレーブス(Atlanta Braves)などで監督を務めたビリー・サウスワース(Billy Southworth)氏らも殿堂入りを果たしている。

 ゴセージ氏は22年間のMLBでのキャリアにおいて124勝107敗、通算防御率3.01を記録し310セーブを挙げており、100イニング以上を投げて25セーブ以上のシーズンを通算4度記録している。

 ゴセージ氏は「私は救援投手にとって多大な貢献をしたと思うし、しかるべきやり方で仕事をしたと思う。誰も私のようにはやらなかった。純粋な力には何も太刀打ちできないよ」と語っている。

 57歳のゴセージ氏は1978年にニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)でワールドシリーズを制覇しており、ウイリアムズ氏の指揮の下サンディエゴ・パドレス(San Diego Padres)では1984年に62試合の登板で10勝6敗25セーブ、84奪三振を記録するなど素晴らしい成功を収めている。

 殿堂入りを果たした5人目の救援投手となった右腕のゴセージ氏は、現在ではほとんどの救援投手の役割とされているように9回を抑えるだけでなく、7回もしくは8回からマウンドに登り試合の最後まで投げ抜いており、通算310セーブのうち52個は7つ以上のアウトを奪って記録している。

 ウイリアムズ氏は3勝4敗でカージナルスに敗れたものの、最初に監督を務めたボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)で就任1年目にワールドシリーズに出場している。

 1972年と1973年にオークランド・アスレチックス(Oakland Athletics)をワールドシリーズ制覇したウイリアムズ氏は、監督を務めた21年間で6チームを指揮し、うち3チームで4度ワールドシリーズ進出を果たしているが、アスレチックスの帽子で殿堂入りすることになる。

 ウイリアムズ氏は「ここは頂点だ。これは究極の目標だ。殿堂は帽子を選ぶ権利を持っている。彼らは私に意見を尋ね、私はオークランド・アスレチックスと答えた。彼らは考えていた通りだと言っていたよ」と語っている。(c)AFP