【7月25日 AFP】アイルランドを訪問していたニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領に生卵を投げつけようとした仏人男性に21日、150ユーロ(約2万5000円)の罰金刑が言い渡された。

 この男性は、アイルランド北西部リートゥリム(Leitrim)州ドラムシャンボ(Drumshanbo)在住のフランス人ウェイター、ミシェル・オードロン(Michael Audron)さん(35)。

 サルコジ大統領は、前月アイルランドが欧州連合(EU)の新基本条約「リスボン条約(Lisbon Treaty)」の批准を国民投票で否決したことから、EU議長国として説得のためダブリン(Dublin)入りした。同大統領は1800人あまりの抗議者らに出迎えられ、オードロンさんもそのなかの1人だった。

 オードロンさんは、サルコジ大統領の車列に向かって生卵を投げつけようとしたところを取り押さえられた。

 ダブリン地裁は21日、オードロンさんの行為を「脅迫的、侮辱的、虐待的な公序良俗違反行為」とみなし、150ユーロ(約2万5000円)の罰金刑を言い渡した。

 現在、オードロンさんは罰金分の資金を稼ぐため、毎晩、地元のフェスティバルの屋台で卵を使ってクレープを焼いている。

 しかし、オードロンさんは懲りてはいない。25日付けのアイリッシュタイムズ(Irish Times)紙に、「まったく後悔していない。(サルコジ)大統領がまたアイルランドにやってきたら、今度は1ダース以上の生卵で出迎える」と息巻いた。

 オードロンさんによる「生卵」の一件のほかは、妨害事件もなく、サルコジ大統領はアイルランド訪問を無事に終えた。(c)AFP