【7月21日 AFP】北京首都国際空港(Beijing Capital Airport)と北京市内を20分以下で結ぶ「空港線」が19日、予定通り北京五輪開始前に開通し、新ターミナルに降り立つ観光客らの好評を早速、博している。

「普段はタクシーを使うが、そうすると1時間以上かかる」と述べるのは、香港から度々北京を訪れるChen Jianlanさん。開通当日、真っ先にこの路線を利用した。

 ルートは全長27キロ、走行速度は時速110キロに達する。北京市中心部から、2月末にオープンしたばかりのターミナル3をつなぎ、さらに同空港のもうひとつの国際線ターミナルであるターミナル2まで通じている。空港線の開通は、北京五輪のために実施された同市の大規模な交通網改修の一部。車内にはフラットパネル・ディスプレーが装備され、乗客がTV放送を見ている間に、市内に到着する。

 ツアーガイドのZhang Yuzhenさんは「中国人であることを誇りに思う」と語る。「素晴らしい(新)空港ターミナルを目にし、新鉄道のコンコースを通ると胸がいっぱいになる」

 中国は国際社会に対して洗練されたイメージを打ち出すために、北京五輪を活用している。米エンジン製造プラット・アンド・ホイットニー(Pratt and Witney)で営業を担当するJiang Yongさん(35)は、空港線を利用する選手団やVIP、観光客らの期待を裏切らないだろうと太鼓判を押す。「私はずっと海外にいたが、これまで見てきた各地と比較しても非常に素晴らしいと思う」

 乗車券の値段は25元(約390円)。新品の紺色の制服を着た職員Li Geさん(25)は、「飛行機から降りた人たちが中国で最初に目にするのは、わたしたちの笑顔。この日のために6か月間、トレーニングを積んできた」という。

 空港線の責任者、Liu Hongtao氏は同路線の主な特徴は「高速とハイテクなデザイン」だという。

 交通渋滞を緩和し、大気汚染を削減するために公共交通網の改善に取り組む北京市では同日、新たに地下鉄2路線も開通した。(c)AFP/Charles Whelan