【6月27日 AFP】国際赤十字社・赤新月社連盟(International Federation of Red Cross and Red Crescent SocietiesIFRC)は26日、アフリカにおけるエイズ(AIDS)のまん延は非常に深刻であり、洪水や飢饉(ききん)に匹敵する「災害」として分類されるべきであると発表した。

 IFRCは、2008年版「世界災害報告(World Disasters Report)」で、エイズ(のまん延)が国連(UN)による災害の定義に合致することは「疑いようもないこと」とした。

 報告書によると、全世界のエイズウイルス(HIV)感染者の3分の2が、サハラ以南のアフリカ地域に集中している。また、南アフリカやジンバブエ、ボツワナ、レソト、マラウイ、モザンビーク、ナミビア、スワジランド、ザンビアなどの国々では、少なくとも10人に1人がHIVに感染しているという。

 国連の緊急援助調整官室(Office for the Coordination of Humanitarian AffairsOCHA)は、災害を「その社会が持つ能力で対処可能な範囲を超えて、人間や物質、環境が損失される事態をもたらす、社会機能の深刻な崩壊」と定義している。

 国際赤十字は、アフリカには今まさにそういった危機的事態が存在しているとした。(c)AFP