【6月24日 AFP】フランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領は23日、イスラエル国会(クネセト、Knesset)で演説し、イスラエルへの強い支持を表明する一方で、イスラエルがパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)で続けている入植活動について停止するよう呼びかけた。

 サルコジ大統領は、議員や来賓を前に「入植の停止なくして、和平はない」と訴えた。

 イスラエル政府は過去数か月間に、ヨルダン川西岸への数百戸の住宅建設を発表していた。これに対しパレスチナ人からは強い反発が起こり、また、パレスチナ自治区内への入植をすべて違法とする国際社会からは非難が巻き起っていた。

 また、サルコジ大統領は、ヨルダン川西岸内にイスラエル軍が数百の検問所を設置していることについて、移動規制の緩和を呼びかけた。検問所については、世界銀行(World Bank)が経済成長における主要な障壁であると非難してきたが、イスラエル側は治安上必要不可欠だと主張している。

 一方、サルコジ大統領はパレスチナについても、和平実現のためにさらなる努力が必要だとし、「パレスチナ側がテロと戦わないのであれば、和平の実現はない」と述べた。

 また、フランスがイスラエルの安全保障に最大の努力を払ってきたことをサルコジ大統領は強調した。

 そして、恒久平和のためには、存続可能なパレスチナ国家が樹立され、エルサレム(Jerusalem)をパレスチナとイスラエルの2国家の首都とする必要があると訴えた。(c)AFP/Nadeje Puljak